第46回「現代社会を考える談話会」(12月4日)のご案内
「ワニの口」が閉まらないワケ(「行き詰まる現代日本政治」シリーズ)
担当者 依田 博:1944年生まれ。政治学専攻。
内容要旨
現職の財務省事務次官・矢野康治氏は、2021年10月8日発売の『文藝春秋』に「財務次官、モノ申す「このままでは国家財政は破綻する」(11月号)を寄稿した。「均衡財政」(借金に依存せず、歳入と歳出が一致)を大きく逸脱して、山ほどの借金を重ねている日本の財政状況を厳しく批判する内容である。均衡財政主義にたつ財務省のトップとしては、ごく常識的な発言だろう。しかし、タイミング的には、第49回衆議院議員総選挙が始まる直前の、各党がさまざまな財政出動を公約として掲げている時期だけに、与党自民党サイドからも反発の声が上がるなど話題を呼んだ。安倍・菅内閣の官邸での意思決定に影響力を増してきた経産省から財務省がその奪還を狙っているなど、憶測も飛び交っている。談話会では、日本の異常な赤字財政を取り上げ、何が問題なのかを検討したい。
なお、担当者は、これまでの談話会で「ポピュリズム」(2018年10月18日、第18回)、「フェイクニュースとの付き合い方」(2020年7月3日、第43回)を話題として提供させていただいたが、いずれも、担当者の問題関心である現代日本政治の行き詰まりに関連しています。今回の話題も、その一環ですので、今後も含めて「行き詰まる現代日本政治」シリーズと総称することにしました。
参考文献
- 矢野康治(2021年10月8日)「財務次官、モノ申す「このままでは国家財政は破綻する」『文藝春秋』(2021年11月号)。
- 磯山友幸(2021年10月20日)「『このままでは国家財政は破綻する』財務次官による“異例の寄稿”本当の狙い」PRESIDENT Online(https://news.yahoo.co.jp/articles/1c660f3745c8e3d1ce79e8178cc2c22d426d651e(2021年10月26日アクセス))。ほか。
要項
日時 12月4日(土)午後3時から5時
場所 フォーレス鞍馬口1階(鞍馬口通り烏丸西入小山町224-1、地下鉄鞍馬口駅西北出口の西側になります)
定員 充分な話し合いができるように、約10名(先着順)とします。
会費 1回1500円(会場費、資料準備費、茶菓代など)
予約 電話:075-411-4970 Fax:075-411-4976
Eメール:qualityoflife@shimei.club、加茂:nkamo1118@kyoto.zaq.jp
終了後、南座近くの居酒屋で、懇親会を開きますので、多数ご参加ください。
なお、この談話会を含めて、NPO法人紫明倶楽部が関わるさまざまな事業・催し物については、http://www.shimei.club をご覧ください。