第72回「現代社会を考える談話会」(2024年6月1日)のご案内
テーマ
昭和天皇 その生誕から皇太子としての訪欧まで
主催 NPO法人 紫明倶楽部
担当者 黒澤 晃:1943年生。成蹊大学政治経済学部卒。昭和鉄道高校社会科専任講師。アフガニスタン、アルジェリア、イラン、アイスランド、ヨーロッパ等を旅する。書店経営。ダン科学。ふだん記全国グループに参加。
内容要旨
何故、私は「昭和天皇」に関して調べ、発表することになったのか。以下、そのいきさつを述べる。
高校時代、私の好きな授業に「日本の歴史」があった。当時の歴史授業は、近代まで教えてはもらへず、幕末辺りで尻切れトンボとなるのが通例であった。けれど、私達は、日清・日露戦争まで習うことができた。中でも、大日本帝国憲法(明治憲法)は、深い印象を与えた。特に「天皇主権」、強大な権限は高校生を驚かせた。
第一条 大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス
第三条 天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス
第四条 天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬シ……
第十一条 天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス
などであった。天皇は、私達の想像をはるかに超えるロシアのツアーの如き権力を保持しているのだと思った。これだけの強力な権力を有しながら、どうして太平洋戦争へと暴走する陸海軍を統御(制御)できなかったのか? そうだとするなら、天皇には重大な戦争責任があるのではないかと考えた。
50歳くらいまで、この考え方は変わらなかった。けれど、本当のところはどうなのか、その事実か否かを調べようと思い至った。以来、長い歳月をついやすことになったが、調べれば調べるほど、戦争の直接的な戦争責任を天皇に認めることができなかった。さらに、大日本帝国憲法の条項にある天皇の強大な権限を天皇が行使した事実もなかった。又、軍事に関しても、天皇が直接大権(最高統帥令)を下命した事もなかった。
私の天皇に対する認識は改めなければならなかった。さらに、完全ではなかったが、帝国議会で議決された事案に関して、天皇には拒否権はなかった。天皇は、絶対的な権限を有する君主でもなかったことが徐々にわかってきた。今回の発表では、《昭和天皇の生誕から、皇太子として訪欧するまで》を述べたい。
日時 6月1日(土)午後2時半から5時
場所 フォーレス鞍馬口1階(鞍馬口通り烏丸西入る一筋目上る)
定員 充分な話し合いができるように、約15名(先着順)とします。
会費 1回1500円(会場費、資料準備費、茶菓代など)
予約 電話:075-411-4970 Eメール:qualityoflife☆shimei.club ※☆を@に置き換えてメールください。
終了後、南座近くの居酒屋で、懇親会を開きますので、多数ご参加ください。
なお、この談話会を含めて、NPO法人紫明倶楽部が関わるさまざまな事業・催し物については、http://www.shimei.club をご覧ください。